!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd"> リンデンバームのキッチンから:2012年09月 

京つう

グルメ・スイーツ・お酒  |洛中

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Posted by 京つう運営事務局 at

2012年09月27日

コーンビーフ



ようやく秋らしい季節になった。

馬肥ゆる秋で、何を食べても美味しい。

もちろんソーセージも美味しいけれど、コーンビーフもとっても美味しい!

今まで目立たないからか余り動かなかったけれど、最近地味に動き出して

仕込む事も多くなってきた。

シチューにしたらとっても美味しそうな和牛のすね肉を大きく粗めにカットして

塩、スパイスをまぶして10日間ユックリと熟成塩漬してから低温で12時間煮込む。

普通はグラグラと煮立てて柔らかくなるまで煮込む。

でも、そうすると筋周りのコラーゲンは柔らかくなるけれども

肉の繊維は固く締まりグニグニとなる。

しかし時間はかかるけれど低温で煮込むと肉の繊維も柔らかくなりシットリとした仕上がりになる。

そんな柔らかくほぐれた肉に和牛独特の甘ーい脂がからみ、

あったかご飯にのっけて食べるととっても美味しい。

当然パンにのっけても美味しいけれどジャガイモに絡めて食べると、もう最高。

食欲の秋にぴったりのごちそう。


ショーケースの片隅にひっそりとたたずんでいます。

見つけてください。

  

2012年09月18日

ソーシス ジャンボン



まだまだ暑いけれど少しは秋めいてきた。

すると途端にソーセージ生地の状態が良くなってきた。

折パイ(フィユタージュ)なんかもそうだけど、夏はいくらクーラーを利かして

温度管理に気を使ってもパイがだれてくる。

冬場はそんなに気を使わなくってもスイスイとパイは伸びるしきっちり折る事も出来る。

ソーセージ生地も同じで気を使って、気温が上がる早朝にクーラーを利かして作っても

生地のコンディショニングが難しかった。

これからは食欲の秋だし10月はドイツのオクトーバーフェストでビールが美味しいし。

ソーセージのベストシーズン。

美味しいソーセージたくさん用意して待ってます。  

2012年09月14日

スモークハウス掃除



最近スモークのノリがいい。

一時はかなりスモークに悩んでいたんだけど。

それとは別に同業者の同じスモークハウスを使っている人から故障の話を聞いたりしたのを

思い出して少し不安になった。

こんな調子のいい時にこそ、お手入れをしなくてはと、バラせるところは全部バラして言って

タールやカーボンを落としていく。

スモークハウスの下の部分は強力な洗剤やヘラみたいなのでこびりついた汚れを落としてゆく。

でも上の方はタールが主体の汚れになるので強力洗剤を薄め上を向き丁寧に洗っていくしかなく

ずーっと上を向いたまま。

なんとか洗い終わり外したパーツを組みつけてゆくのも上を向いたまま。

やっぱり、ずーっと上を向いたまま。


システィーナ礼拝堂の天井画を描いていた

ミケランジェロが背中と頭がくっつきそうだと言ったその辛さが良くわかる。

髪も煤が一杯振りかかり頭がガサガサするし顔には洗剤が飛んでいるのかヒリヒリする。

服はしみだらけ。

何とも大変な状態だけど、これでしばらくは機嫌よく働いてくれそう。

まずは一安心。



  

Posted by jos at 20:59Comments(0)道具

2012年09月12日

秋の新作 キノコのテリーヌ



地鶏のシトロンコンフィ風味が大人気。

でももう秋だし秋らしいテリーヌの新作を考えなくてはいけない。

スーパーに行くとシメジ、エリンギ、椎茸等見慣れたキノコがたくさんある。

でもキノコって乾燥している方が色んな意味で香りも風味もあるから乾燥キノコを使う事にして

業者さんに聞いてみる。

いくつかの種類を勧めてもらったけれどトロンペットドラモールって言うのに決める。

トロンペットドラモールはコックさんは省略してトロンペットモールって縮めるけれど

正しくはトロンペットドラモールで直訳すると死者のトランペットってなる。

気味悪い名前だけど毒キノコではないし、日本語だと黒ラッパ茸と言う名前もある。

山べりの栗の木の根元に出たりするし結構簡単に見つける事も出来る。

フレッシュも美味しいけれど乾燥したのも美味しい。

何回か試作をしてから店頭に並びます。

もう少しお待ちください。
  

2012年09月07日

マロニエ



配達の帰りに御所に寄ってみた。

御所は自然が豊かでどの季節に行ってもそれなりに楽しむ事が出来る。

これからの季節だと水引き草や秋の野草なんかがきれいだし、

ドングリや栃の実なんかも見つける事が出来る。

ドングリはまだ早いだろうけど栃の実はそろそろ落ちてそう。

と言う訳でいつものポイントに行って草むらを探すと何個か見つける事が出来た。

知っている人は知っている事だけど栃の実とマロニエは良く似た木の実。

マロニエはカラに角が生えているけれど栃の実の殻はザラザラとしている。

マロニエの実は表面にきれいなオークみたいな木目模様があるけれど

栃の実は栗みたいに茶色の一色。

松ぼっくりなんかもヨーロッパのものは色もさまざまだし形も様々。

ローマ近郊の松ぼっくりなんか形も色も最高だし

オランダのドングリは柏葉樫だからチャールズ皇太子の紋章と同じですごくイカシている。


やっぱり日本て植物も、詫び寂びで地味なんだろうか。


  

Posted by jos at 21:55Comments(3)お店の花

2012年09月05日

ピノキオトマト



久々に懐かしいトマト缶を見つけた。

美味しいトマト缶、安いトマト缶、いろいろとあるけれど

僕にとってこのピノキオトマトは特別。

今から26年前スイスで働いていた時にレストランの地下の食品倉庫につんであったトマト缶を

何気なく手に取るといきなり日本語が目に入った。

大倉商事とかピノキオトマトとか書いてあって日本語にすっごく飢えていたから

意味もなく何度も何度も読み返したりしていた。

今から思うと変なのって思うけれど当時は今みたいにインターネットなんてなかったし

自分が持って行った本や新聞以外には活字がなかったからホントに嬉しかった。

しばらくしたら寮の近くの薬局の横の健康食品売り場がありそこで味噌や梅干しなんかがあって

当然そこには日本語が書いてあるから意味もなく薬局に行き味噌の活字を見たりしていた。

それだけだと変な人だからノド飴を買っていたような、どうでもいいような事まで思い出したりする。

たまに街(ベルンやチューリッヒ)なんかに行くとマルちゃんのカレーうどんや出前一丁が売っていて

日本では余り食べたりした事もなかったけれど日本語が書いてあるという理由だけで買ったりした。

ホントに今から思うと変だけど活字に対する飢えは深刻だった。

今の時代からは信じられない事だけど。

そんな事を思い出しながら缶の横に書いてある日本語を読む。

少し心の琴線に触れてシミジミとなる今日この頃です。



  

Posted by jos at 21:23Comments(0)料理素材