!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd"> リンデンバームのキッチンから:2012年03月 

京つう

グルメ・スイーツ・お酒  |洛中

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Posted by 京つう運営事務局 at

2012年03月31日

青のりのソーセージ 2



青のりのソーセージは、意外に大人気。

確かに青のりの鮮烈な香りが意外にソーセージにあって小気味よい。

そして来るお客さんがほとんど桜と青のりに興味を持ち、どちらかを買ってくれる。

桜は春の定番として定着しているけれど青のりの入荷は不定期だから

定番にはなりづらい。仕方ないけれど。

そんな事をスタッフと話していたらお醤油をつけると美味しいかもと言う事になり

試してみるとホントにピッタリ。

「こんなソーセージを作っていていいのかなー」とお客さんに言ってみたら

「美味しかったらいいんじゃないですか」と言われたけれど、どうなんだろう。  

2012年03月29日

イノシシのパイ



冷凍庫を整理していたら半端のテリーヌ生地がいくつか出てきた。

テリーヌの半端生地って捨てるにも捨てられないし、いくつかの種類を合わすと味が濁る。

イノシシの生地は丁度300g位。

解凍してパイに包む。最近料理の本を読むとパテアンクルートが流行っている。

あれはあれで美味しいんだけど、どちらかって言うとトゥルトっていうパイの方が

味に動きがあって美味しいように思う。

まずパートブリゼを厚めに伸ばして長方形に伸ばして真ん中にテリーヌ生地オ置く。

パイで生地を包み上から同じ大きさに切ったフィユタージュをかぶせ卵を塗って焼く。

焼き上がりは味が落ち着いていないので少し冷ましカットしてサラダを添える。

ソースはイノシシのバルサミコ煮込みのソースエーグルドゥース(甘酸っぱいソース)

ナイフを入れるとサクッとしたフィユタージュ生地。

そしてザクッっとしたパートブリゼ生地のテクスチャーのコントラスト。

カシスがタップリ入ったイノシシの生地が甘酸っぱいソースに絡み絶妙。

こうして焼くとテリーヌと違う火の通り方になるからか味わいが変わるのが興味深い。

メニュー的にはカフェのお皿になるけれど仕立て方を変えたら充分レストランの皿としても通用しそう。

でもねーこれはあくまで賄いなんですねー。

でもこれは  

Posted by jos at 20:51Comments(0)まかない

2012年03月26日

アンジェリーナのマロンクリーム




先日、お客さんからパリ土産としてアンジェリーナのマロンクリームを頂いた。

最初はなんだろうかと見ていたらアンジェリーナって書いてある。

パリ、アンジェリーナ、マロンって言うキーワードでようやく

「あーモンブランで有名なあのアンジェリーナ」って気がついた。

アンジェリーナは有名だけどアンジェリーナにマロンクリームなんてあるって

誰もが知っている事ではない。

スタッフに見せるとみんな大喜び。そしてみんなが口を揃え

「あの人はお土産のセンスがいい」とほめそやした。

食べてみると当然のことだけどボンヌママンの物よりも美味しい。当然だけど。

あまり甘くなくって香料の利かせ方もほんのりと柔らかい。

栗自体の味わいも十分残っていて流石アンジェリーナ。

しばらくの間、朝のコーヒーが美味しくなりそう。


  

Posted by jos at 20:47Comments(0)

2012年03月23日

青のりのソーセージ



周辺のフレンチやイタリアンのコックさんも買いに行くスーパーにまかないの材料を

買いに行ったら小さめのトロ箱に入った四万十産の青のりが破格値であった。

「春だねー」と見ていたらこれでソーセージを作ったら美味しいかもと思いついた。

しかし、うちのスタッフが容認するかどうかが問題。

と言って一点物のこの青のり。この手を離してしまうと誰かに取られるかも知れない。

しばし葛藤があったけれどダメなら青のりをまかないで一週間位食べれば済む事。

思い切って買う事にする。といってもそんなに大した金額でもないし。

持って帰ってスタッフにこれでソーセージを作ってみたら美味しいと思うけれどと言うと

美味しそうですね、とあっさりOKが出た。

今日は肉が少ししかないから本格的に作るのは明日にする事にして取りあえず試作をする。

一回目は青のりが少なくって香りも薄い。量を増やしてもう一度試作。

今度はバッチリ。青のりの香りも風味も丁度いい。

明日作って明後日から販売。

出来上がりは5キロくらいの予定です。

多分今回の一回こっきりのソーセージです。  

2012年03月20日

桜のソーセージ



京大の中を通ると梅の花が満開で近くを通るといい香りがする。

川べりには桃の花が5分咲きでチラチラと咲き始めてもいる。

桜の花はまだ蕾も堅そう。光はもう完全に春なのにまだまだ風は冷たい。

でも和菓子屋さんには桜モチが一杯並んでいる。

うちもショーケースだけでも春を満たしていこうと

桜のソーセージを作る。

桜の花と葉っぱの塩漬けを水で塩抜きすると桜の香りが心地良い。

今日5キロ作ったけれどもうなくなりそうで追加のオーダーが来た。

しばらくは、桜ソーセージに人気が集中しそう。  

2012年03月17日

イノシシの煮込み バルサミコ風味



イノシシのスネが2頭分前スネ、後スネ合わして8本。

煮込みにするか、コンフィにするか。スローローストもいいけど、

無難に煮込みにする。まずはスネを軽くリソレする。

鍋にミルポワを入れ丁寧にソテーしてトマトペーストを足して軽く焦がしたら

色よくリソレしたスネを入れる。

バルサミコビネガーを加え酸味を飛ばしたら赤ワインを加え煮込んでゆく。

一時間ほど煮込んで肉の具合を見ると少し堅いくらい。

ソースの味を見ると丁度いい加減。

このまま煮込むと肉はパサパサだけどソースは美味しいという事になるので

肉は引き上げ真空パックに入れてコンベクションで真空調理にして柔らかくなるまで調理。

ソースはそのまま煮詰め濃度を出し味を調え出来上がり。

カシス風味にするかどうか悩んだけれどバルサミコの酸味が

スネのネットリとそしてホクホクとした食感にピッタリ。

レストランだとサツマイモでポンムマケ―ルかポンムガレットがピッタリだろうけど

テイクアウト商品だからそんな事も出来ずどうするか悩む。

明日の日曜日に販売します。限定4食早いもの勝ちです。






  

Posted by jos at 22:35Comments(0)トレトゥール

2012年03月15日

イノシシのリエット



猟師が言うには今季の猟は終わったらしい。

その最後の猟でとれた猪を2頭持って来てくれた。

そこそこ脂ものっていたのでロースの部分はあばら骨をつけて羊で言うところの

フレンチラック状にして奈良県のレストランに送る。

そしてスネはバルサミコビネガーでシチューに。

モモはテリーヌの材料に。

ウデ肉はソーセージにと振り分けていく。

端肉はリエット ド サングリエ(rillette de sanglier)に。

最近来た本の新しいレシピーにチャレンジ。

新しいといっても僕の中で新しいだけでレシピー自体はとっても古いクラッシックなレシピー。

肉と脂をブレンドしていく。昔のレシピーでから書きかたが古めかしくって、辞書を引かないと

全くわからない。脂は少し多めなのか。

そして香味野菜と複数のハーブでマセラシオンしなさい。と書いてあるのでレシピー通りにマセレする。

翌々日に調理する。まず脂を溶かし切って肉を加えルブニールして蓋をしてゆっくりと煮込んでゆく。

柔らかくなったら脂と肉に分けて肉をほぐして脂を戻して脂が浮かないようにつないで

型にトランパージュして出来上がり。

スパイスが胡椒以外がほとんど入らないから猪の癖が出るかと思ったけれど

マセラシオンが利いているからか臭みが全くなくとっても美味しい。

とってもクラッシックなのに新しいリエットの出来上がり。

  

2012年03月13日

最新調理科学の他人どんぶり



朝寝ぼけながらNHKを見ていたら最新の調理化学を応用した親子丼の作り方をやっていた。

最新の調理化学の親子丼ってどんなんだろう。

まず卵白と卵黄に別け卵白は5分立てにして卵黄を加え4回くらい菜箸で潰し

後は普通に作り長い目に蒸らすだけ。

最新の調理化学ってどれをさすのかわからないけれど、卵黄をほぐさない事がそれみたい。

食べてみると卵がふうわりとしていて軽い食感。

ほぐし切っていない卵黄が半熟状態で所どころに散っていてニュアンスがあって美味しい。

確かにお上品な和食の食事後に出てくると、美味しいのかも知れないけれど

なんか頼りなくっておっさんには、普通の卵丼の方がいいな。

巷ではタンポポ風のオムライスやお皿を傾けると転がるオムレツなんかがもてはやされるけれど

タンパク質ってある程度火が通っている方が美味しいと思うのは僕だけかなー

  

Posted by jos at 22:02Comments(0)まかない

2012年03月10日

ルバンダンタンのバゲット



お客さんがとっても嬉しそうにバゲットをくれた。

先日、阪急デパートのフランスフェアーに行ったらお目当てのフランスパンが

買えたらしく鼻高々と言う感じ。自分は2本でいいけれど翌日うちに来る予定だから

と余分に1本買ってくれはったらしい。

このバゲットは去年のパリのバゲットコンクールのグランプリの

ルバン ダンタンと言うお店のパンで、去年1年間エリーゼ宮に供給していたと言う由緒正しいバケットで

ついてきたパンフレットを見るとラベルルージュの小麦粉を使っているらしい。

うーんそんな説明を受けるとそれだけで有難くなり美味しく感じてしまう。

断面は大きな気泡と小さな気泡がまばらに入って良くできたパンの見本みたい。

これを先日、東京で買ってきたテリーヌとかリエットで食べる。

何軒かのお店で買ってきたけれどそれぞれのお店の個性があり面白い。

このところかなり悩んでテリーヌを作っていたから、ミンチの大きさや肉の練り方

スパイスや調味料の合わし方が良く理解出来て面白い。

考え方や狙いが良くわかる。

パンも少し勉強してこれくらい理解出来るようになりたいなー

きっと頂いたパンは結構貴重だったんだろうし。

  

Posted by jos at 23:22Comments(0)お土産

2012年03月08日

東京出張



昨日と今日は東京に出張。

目的はFOODEXと言う幕張メッセである食品の展示会。

レストランナガタケのナガタケシェフと7日の早朝に京都駅で待ち合わせ。

そのまま東京から幕張メッセまで行く。

11時過ぎにメッセに到着して早速色んなブースを見て回る。

不思議な事にたくさんの知人に会う。同業の人に合うのはマアない事もないだろうけど

中学時代の友人に出会ったりすると大変驚く。しかも名刺を見ると取締役だったりするからビックリ。

しばらく話した後、生ハムの試食をナガタケ君とはじめる。

スペインのエリアに行くと試食天国でハモンセラーノからハモンイベリコとよりどりみどり。

試食しながら味わいの違いをナガタケ君に説明しながらテイスティングを繰り返す。

食べすぎて気持ちが悪くなる寸前まで食べるけれど適当に切り上げ、塩やスパイス、食材なんかも

チェックしてから夕方に東京に戻る。

ホテルにチェックインしてからナガタケ君と東京で評判のバールめぐり。

何軒か回り最後は中目黒のブーシェリーブッパへ。

そして翌日ブーシェリーブッパのシェフがオープンしたシャルキュトリーに。

ここの神谷シェフはジビエ使いで有名で、僕もジビエを良く使うからそんなことから

情報交換なんかしていてしばらく話しこむ。

その後、参考になりそうなお店を案内してもらい昼食も食べたりした。

写真はルパンコチディアンで食べた朝食。

ルパンコチディアンはベルギ―のパン屋さんでパリやニューヨークなんかでは大人気のお店。

パリでは何回か行ったんだけど日本に来るとどんな感じになっているか興味があった。

行ってみると目の前に東京タワーがそびえ立ち緑も多くとってもいいロケーション。

メニューを開くとかなりいいお値段。

僕は生ハムとモッツアレラのタルティーヌとコーヒー。

ナガタケ君は地中海風の盛り合わせとシャンパン。

朝っぱらからシャンパンって昨夜あれだけワインとシャンパンを飲んだのに

ソムリエ資格を持っている人はすごい(関係なくただの呑んベなんだろうけど)

味は値段なりに美味しくって充分にお値打ち。

こんなランチもありだと思う。(これは朝食だけど)

僕が作っている商品って言うのは大体パンやお酒と食べたりするもんだから

シャルキュトリーとパンのマリアージュなんていうのを真剣に考えるってのも大切なんだろうな。






  

Posted by jos at 22:05Comments(1)研修

2012年03月04日

黒豚のニュルンベルガー



岸和田の「そ、これこれ豚肉屋!」から黒豚の端肉が送ってきた。

ソーセージを作れという事なんだろうけど、「どんなソーセージにしましょう」と聞くと

任せるとの事。そんなのが一番厄介なんだけど。

取りあえず肉を味見してみると部位による味の問題なんだろけど以外にアッサリ。

このままミンチにしてドイツ風の焼きソーセージ brat wurstかフランス風にトゥルーズソーセージ

にするかだけどドイツソーセージの好きな人だからドイツ風にする。

一応トンカツ屋さんで忙しいだろうから太めのソーセージよりも細めのソーセージの方が

早く火が通るし小さめだとオードブル代わりにもなるだろうし。と言う事で

ニュルンベルガーにする。

ニュルンベルガー用にスパイスを調合する。折角の黒豚だから味も香りも大切にしてマジョラムなんかは

少し減らして、ビールに合うように胡椒を大目にブレンド。

通常、砂糖は入れないけれど完全無添加で作るから味を強化するために少しだけ砂糖を加える。

まず肉を掃除してよく切れるミンチの機械で細か目のミンチに挽く。

無添加で作るので肉を結着させる為温度管理に気をつけて塩、砂糖、スパイスを混ぜる。

それを腸に詰め適当な大きさにねじりニュルンベルガーの完成。

試食してみるとあっさりとして黒豚の脂の甘さ肉のコクがホンワリと美味しい。

早速、岸和田に送ると間髪をいれず電話があり「久々に美味しいソーセージを食べた。ありがとう」

とおほめの言葉を頂いた。

昔、世話になったクソジジイに喜んでもらえ少しは役に立てて良かった。

岸和田近辺の方。美味しいトンカツと美味しいソーセージいかがですか。  

2012年03月01日

ブルターニュ風テリーヌドカンパーニュ



先日フランスから取り寄せたシャルキュトリーの本を読んでいたら解決したはずの問題を含め

更に新たな疑問と言うか迷いが出てきた。

今まで気持よくテリーヌを作って来たけど、今は作るのが大変。

ソーセージの方は今は落ち着いていて、とっても安定した状態で作れている。

最近までは乳化の具合について時間、温度、タイミング、素材等と色んな角度から検証していた。

ようやく落ち着き、しばらくはノンビリと出来ると思っていたら「テリーヌとは?」

そんな難解なテーマらしきテーマのない問題にぶつかるとは思いもしなかった。

そんな中で取りあえず出してみた一つの答えがこのブルターニュ風の田舎風テリーヌ。

材料は豚肉、豚レバー、豚頭、豚皮、豚血となかなかのバリエーション。

これをそのまま作ると結構きつそうなのでいくつかのレシピーから食べ易そうな

レシピーを選択して作ってみた。

このテリーヌが今の僕なりのテリーヌ。なかなかの出来上がり満足満足。



出来上がりを食べてみるとフランスで食べるテリーヌに近づいた感はある。

ただその分日本のレストランのテリーヌからは一歩遠ざかった感もある。

うちのスタッフは普段から話をしているから理解してくれているからか、

いい感じと言ってくれているけれど

お客さんはどう受け取ってくれるんだろう。