!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd"> リンデンバームのキッチンから:シャルキュトリー 

京つう

グルメ・スイーツ・お酒  |洛中

新規登録ログインヘルプ


スポンサーリンク

上記の広告は、60日以上更新がないブログに表示されています。
新たに記事を投稿することで、広告を消すことができます。  

Posted by 京つう運営事務局 at

2015年09月20日

ユール



ユール Hure って聞き慣れない料理だと思う。

今40代半ばから五十代のコックさんならユールドソーモン Hure de saumonで

「ああそんな前菜作っていたな。」って感じか。

要はゼリー寄せで昔はやったサーモンのユールっていうのはサーモンを野菜とかで

ゼリー寄せにしたもので、フランスのコックさんがオリジナルのポークのユールを

サーモンで作ったもので一世を風靡した。

オリジナルのユールは、豚のタンと頭をゼリーか豚肉のファルス(すり身)で固めたもの。

詳しく説明すると豚の頭を固めたテットフロマージュとか

プレスコプフとかの中にカテゴライズされる。

そんな豚頭の加工品の中では一番食べやすい加工品のひとつとしてユールを選んだ。

フランスのお店では、ファルスをベースに作っていたけれど、

リンデンではテリーヌと被ってしまうのでゼリー寄せにすることにする。

まずハムと同じようにタンをつけてピスタチオを加えてから型に背脂を貼り付け

タンとピスタチオ少しの豚の頭の角切りを詰めゼリーを流し固め出来上がり。

食べてみると何か頼りないし背脂も不必要な感じ。

で豚の頭もコリコリと主張する。

次はタンの味付けを変えてゆで方も少し固めにして

頭はコリコリ感を切り方と大きさを変えて背脂は無しにする。

ゼリーも心持ち固くして全体のバランスを取る。

というようなことを何回か試してようやく先日「これなら」というのが出来上がった。

ちょっとエッジの効いた味とピスタチオのアクセントと食感が気にいってる。

見た目も綺麗だしこれから季節に良さそう。








  

2015年08月10日

水尾の青柚子ソーセージ



四ヶ月ぶりのブログ。
この前の記事はチョリソーサラミだったからまだ肌寒い頃だったと思う。
今はと云えば連日の真夏日でバテバテ。
自分だけだと良いけれど厚さのせいで冷蔵庫やクーラーが全く冷えない。
故障かと思い修理を依頼してガスを注入してもらったけれどそんなに変わらない。
結局ホームセンターでミスとクーラーを買って繋いだら少しは増しになった。
昔ってこんなに暑かったかと思うのは僕だけだろうか。
しかし夕方の空を見上げると秋の気配も感じられるし
少しは夜も一時のことを思えば過ごし易い。
このまま涼しくなれば良いのに。

そんなこんなで何かさっぱりとした商品はないかと考えていたら
青柚子ってどうかと考えた。
早速、いつもお世話になっている柚子農家さんに電話したら
少しは用意できるけれどかわいそうだから、たくさんは無理です。と云う返事。
逆にそのかわいそうだからという気持ちが柚子への愛情を感じるからうれしい言葉。

少しでも、青柚子の爽やかなソーセージが出来れば数量限定で販売すればいい。
という訳でほぼ30パックの限定販売。プレミアムな青柚子ソーセージ。
明日から販売します。
売り切れごめんです。
  

2015年04月06日

チョリソー(サラミ)



今シーズンは何回かサラミを作った。

うちが作るサラミは細めで半生のタイプでフランスやイタリアで割とポピュラーなものが多い。

後、やはり僕がコックさんで有ると云うことから料理的な要素を持たせてしまう。

例えばジョンダルムというサラミはフランス、ドイツ、スイスの交わる辺で作られるサラミは

クミンを効かすけれども少しニンニクを入れてバランスをとったり。

今回は、多分今シーズン最後になるだろうから気合いを入れてチョリソーを作ることにする。

通常はパプリカを単体で入れるけれど、ハンガリー産の甘いパプリカ、

スペイン産の辛いパプリカとスモークしたパプリカと辛い唐辛子と

コクを与える粉末ニンニク、風味を与える生ニンニクと

同じような材料でも内容の異なるものを多重的に重ねていくことで

複雑な味わいを狙う。そこに乳酸由来の酸味とシャープな塩っぱさをだすドイツ産岩塩。

狙い通りになると凄い美味しくなるはずなんだけど、どうなるかはまだ分からない。

先週末の天候はちょうど乳酸発酵に良い温度と湿度。

今日からは少し温度が落ちてゆき熟成に良さそうな温度に。

多分成功しそうな感じ。

二週間後に完成予定です。

お楽しみに。


  

2015年03月25日

ハギス



お客さんからのリクエストでハギスを作る。

お客さんって言うのは去年もオーダーされたバーで

今回はハギスで餃子を作るらしい。

そんな餃子を誰が食べるのかと思うけれど、需要は有るんだろう。

今回のハギスは、先日の北海道出張で羊の内臓を一頭分使って作ったときを再現して

羊の内臓を余すところなく使ってみた。

丁寧な下処理をして作ってみたら、意外にも時々作るアンドゥイエットに似てきた。

出来上がりをスタッフが味見をしてみたら美味しいという意見が複数出た。

写真は胃袋に詰めた物だけど市販用は豚腸に詰めて販売します。

限定20本!早い者勝ちです。


  

2014年09月22日

レバーペースト



先日思うことがありレバーペーストを全面的に内容変更してみた。

今までレバーペーストを作る都度少しずつ調理方法やレシピーを試したりしていたのを、

自分で考えてみたり

講習会なんかで教わったり、

いろんな同業者に話していたことが自分の中でまとまったから。

どのように変えたかというとスパイスや味付けはそのままで、

先ずは主原料となるレバーの割合とその扱い。

次に副材料の肉の加熱の温度。

加工機械でのカッティングにも若干の変更を加え、

またスパイスを入れるタイミングと細かいところにもこだわってみる。

その他にも色々と思いつくままに変更してみた。

生地の時点で明らかに違う感じですごい期待をしながらケーシングに詰める。

ケーシングも今までの物と違う

可愛い往年のアニメの「小さなバイキング ビッケ」に詰めてみた。

しかも買いやすく食べやすい100gサイズにしてみる。

出来上がりの結果は驚くほどの違いで、圧倒的に食べやすくなった。

僕自身はレバーがあまり好きではないので今までのレバーペーストもレバーレバーとした癖は

あまりなくお客さんからも食べやすいという評価をもらっていたけれど

今回の物はさらに癖を抑え、抑えた分レバーの旨味と香りが立っている。

売れるかなー。

もう販売しているので気になる方は買いに来てください。

明らかな違いがわかるはずです。
  

2014年09月07日

リエット


日本でリエットってビストロとかに行くとアミューズとか云って突き出し代わりに出てくることが多い。

で、フランスでは、ポピュラーなのかって云うと微妙な話で昔からあるから浸透はしているんだろうけど

僕はあまり食べる機会はなかった。

それは、たまたま僕の周りが食べなかったのかもしれない。

じゃあ、フランス人は食べないのかというと結構仕込んでいたから売れているという事になるから

食べる人も多いんだろう。

古典的な作り方のリエットはかなり脂っぽくって結構どっしり来る。

それはそれで美味しいんだけど、今となっては重いからどうなのかと考え、

どうやってリエットのボディ感を残し脂っぽさをなくすか。

行き着いた結果は脂の種類を選択して口溶けの良い部位の脂を使う。

肉の繊維を長く残るように、低温でゆっくり肉を煮崩して丁寧にほぐしていく。

煮る前にクラシックな方法だとリソレと云って表面をソテーして固めるのを

あえて止めてしっとり感を出す。

塩を入れるタイミングで柔らかさと味の乗り方も変わってくるので何度か

試行錯誤も繰り返した。

そうやって行き着いた今のリエットはなかなかの自信作で

料理業界、パン業界の重鎮と云われる人たちにも評判がいい。

何と云うことのない食材で作るリエットだけど、作り方で全然違う物になる。

だから高級素材のフォアグラの扱いよりもある意味、気を使うし作っていて楽しい。

豚肉のコクのある旨味とコックリとした脂の美味しさのリエット。

バゲットやパンドカンパーニュに合わしても美味しいけれど

蒸したてのジャガイモにつけても美味しいので、これからの季節にお勧めです。








  

2014年08月13日

アンドゥィエット



お盆前にバタバタと仕込みをするのは、みっともないと考えて八月に入ったくらいから

計画的にお盆の仕込みをした。

結果的には、サクサクと仕事は進みポッコリと時間が出来たので、

アンドゥィエットでも作るかと内臓を注文した。その注文の電話をしたすぐ後に

お盆向けの追加のオーダーをいれられた。

結果的にアンドゥィエットを仕込んでいる時間なんてないような状況になったけれど

内臓は足が早くほっておけないので、仕方なく下処理をする。

結構な量のソーセージとハムを仕込みながらなので結構大変。

でも今回の内臓は特に状態が良くって気合いがはいる。

手が一杯なんだから簡単にすませようとすれば出来るんだけど、

素材がいいからそうも行かず、いつも以上に頑張ってしまう自分が馬鹿みたい。

何でもそうだろうけど回数を重ねれば重ねるだけ反省点も出て来る。

前回に気がついたのは玉ねぎの甘みが気になったので今回はエシャロットを使ってみる。

味はクッキリとシャープになるか?

つなぎの豚肉のミンチから脂身を減らしたのでやはりシャープな味になるか。

それともパサツイてしまうのか。

出来上がるまでは結構心配。

前回は加熱の仕方を工夫してスチームコンベクションで調理してみたら食感が格段に良くなった。

まだまだ、工夫すれば美味しくなっていくから仕事って面白い。

しんどいけれど、楽しい仕事。

職人ってたのしいですよ。ほんと

今回のアンドゥィエットお盆あけに、少量販売します。


  

2014年07月08日

イベリコ、ベジョータの生ハム



今まで何度も販売してきたイベリコ豚の生ハム。

美味しいから結構人気でファンも多い。

新しい生ハムを買う度にグレードアップしてきた。

でも、値段は据え置きで販売しているからスタッフから叱られる。

でもねー。美味しい方がいいやんかと力弱く小さな声で反論するけれど

全く無視される。

仕方ないけれど。

という訳でしばらく欠品を続けていたけれどリクエストが多く

ついに入荷。

しかも、世界三大ベジョータと云われるブランドの、えー生ハム。

三大というくらいだから世界で三番目。

いきなり世界一の生ハムをと業者さんに値段を聞いてみたら、しばし絶句。

しばらく黙っていたら業者さんから値段を下げてきた。

やっぱりどえらい高いと業者さんも思っているのか。

とりあえず年末に買いますと言うことでやんわり京都人らしく断り、

別の業者さんに連絡して三大ベジョータにした。

これでもかなりお高くってスタッフには値段を内緒にしていたけれど

納品伝票でばれてしまって、しばらくあきれられて言い訳も聞いてもらえなかった。

いい生ハムって云うのは納品されてすぐに切るよりは少し寝かす方がいいので寝かしておいた。

そしてなんだかお中元シーズンが始まりバタバタとしていたら2週間が過ぎ、

その間もお客さんからイベリコないんですかと聞かれ軽いプレッシャーを感じていた。

そしてようやく忙中閑ありで半日ぽこっと時間があいたので一気に切る事にする。

美味しいイベリコは脂も分厚くって、仕入れ値を覚えている間は思い切って切れないけれど

二週間も経つと幾らだったかすっかり忘れているからガンガン酸化した脂と

カビや汚れを削り落としていくと濡れそぼったペルシャ猫の様にやせ細る。

仕入れ値を覚えていると心臓が止まるだろうけどすっかり忘れているから全然オーケー。

そこから一気にガンガン切っていく。

結構しんどく握力がなくなってくるけれど頑張って切りきる。

途中何度も部位や表情が変わる度に味見をしていたらおなかがふくれてきた。

決してつまみ食いじゃなく仕事としての味見だから大変。

一般に云われるように脂の部分もオリーブ油と成分が変わらないし軽いというけれど

やっぱり脂は脂でおなかに来る。

しかし赤みの肉の部分の味の濃さ、コク香りはすごくって食べ飽きない。

ドングリをしっかり食べて大きく太った豚さんだからナッツ香がするって云うけれど

食べ込んでいくとそんな簡単にナッツ香と説明で終わるような単純な香りじゃなく

あっさりと指定ながらも複雑なアミノ酸の旨味を感じる事も出来る。

今回は一気に一本を切りきってから全部の部位をバランスよくパックしているので

最後まで美味しく食べられるのでいいんじゃないでしょうか。

値段も据え置きで頑張ります。

明日から販売します。


  

2014年05月21日

アンデュィエット



全く久々のブログ。

ありがたい事にとても忙しくってブログを書く心のゆとりがなかった。

お店も忙しいし、長期、短期の研修の人が重ならない程度にずーっと続いていた。

あんまり研修を受けると仕事が荒れるから受けるつもりはないけれど、

料理の世界ではかなりの評価を受けている人たちだったから問題なく研修を引き受けた。

さすがにそこそこの人たちだから一を言えば十とまでは行かないけれどかなりのところまで

理解してもらえるので助かった。

その後で来たのはソーセージ屋さんで、しかもサラミの達人。

シャルキュトリーを教えてください。その代わりにサラミを教えますと


そんな感じをゆるーくした感じで、ひと月頑張ってくれた。

ソーセージ、ハム、テリーヌは、かなり思い通りにコントロールできるけれど

サラミ、生ハムは菌や熟成等の要因が入るので難しい物と通常思っていたけれど

彼の説明は科学的に、論理立てて説明して実践してくれたので、かなり理解できた。

もう、季節的に専用の熟成庫がないと無理なのでサラミ作りは秋までお預け。

で、彼にはテリーヌからガランティーヌ、テットフロマージュ、ブーダンと一通りやり

後何をしたいと聞いてみたら躊躇わずアンデュイエットと帰ってきた。

早速、材料を手配して作った。

再び、原価計算をしてみると人件費を入れるとかなりの値段で売らなくては割が合わないと意見が一致。

またしばらく作らなさそう。

できたアンデュイエットは以前から作ったら連絡してください、というところに電話を何本か

かけたら2件目で売り切れ。

残りをスタッフの勉強として試食をした。

臭みがなく洗練されていてとっても美味しいアンデュイエット。

美味しいから商品にしてもいいけれど、とっても高価になる。

所詮モツのソーセージなんだからと自分の中で割り切れなくなる。

どうしたらいいんでしょね。

でもめんどくさいからそれ以前にやっぱり作りません。

すみません。

  

2014年02月18日

寒サバのリエット



二年前に一度だけサバのスモークのリエットを店頭に出した事があった。

ただそれだけなのに、インパクトが大きかったのか

今年に入って何度かお客さんから問い合わせがあった。

そんなに美味しかったのか、どうなのかはわからないけれどリクエストがある以上は作らないと。

魚屋に電話すると雪の関係からか料理屋さんが暇だからかいいサバが安くなっているらしい。

それじゃとおすすめのサバを持ってきてもらうと、何とまだ活かっているサバが来た。



そんなサバを三枚におろして、塩をまぶして一晩熟成させてから翌日スモークしてから

皮目をかりっと焼き、ほぐしてリエットに仕上げる。

少しハーブを効かして黒胡椒を荒く砕いた物を加え冷やし固め完成。

パンに付けてよし、アツアツご飯によし。

ローストポテトと食べると絶品。

この季節だけ販売中です。
  

2014年02月10日

フォアグラのテリーヌ



『ある人』の紹介で先日一週間程北海道の三ツ星レストランのコックさんがうちに研修にきた。

「うちになんか来ても仕方ないですよ」と言ったけれど、やっぱりそのコックさんは来てしまった。

で、知人の猟師さんのところで解体研修したり、軽井沢のソーセージ屋に行きサラミと生ハムの研修をして来た。

人に自分の知識を伝えるって言う事は自分の中の知識をもう一度見直すいい切っ掛けになるし

よく整理されてとっても勉強になった。

そして北海道のコックさんにも喜んでもらえてとってもいい一週間だった。

ちゃっかり接待という名目で美味しいものも食べれたし言う事なし。

そのコックさんを繋いでくれた『ある人』って言う方は、料理をしている人ではないけれど

ある意味で料理をしている人よりも料理に詳しく、僕たちの世代はその人が書いた記事や本で

料理を勉強させてもらったすごい人。

その人が京都の最近できたレストランを手放しでほめられていて、どの料理も緊張感に満ちていて

フォアグラなんかも絶妙の火入れだったと言われていた。

最近、食べログなんかで一般の人が同じように絶妙の火入れとか使うけれど

その日とが言う絶妙の火入れは明らかに絶妙に違いない。

その絶妙の火入れのフォアグラのテリーヌを食べるため

早速、レストランに予約を入れると、さすがのニッパチ(2月、8月)すぐ予約がとれたので行ってみた。

料理は約8000円のコース一本。

前菜2品、スープ、魚、鴨料理、デザートが2品で「ある人」が言うようにとても洗練されていた。

魚料理のアメリカンソースはエビの頭のほのかな苦みが効いていて特に旨味を強調する事なく

ありがちなべったりとした甘みもなかったし「あーこういう構築のアメリカンソースっていいなー」

と素直に感心した。

そして問題のフォアグラは鴨のフォアグラであまり味付けをしないナチュールなタイプ。

火の入れ方は低温でじんわりと加熱して余熱でミキュイより少し高めの火の入れ方。

少し苦みが残っていて付け合わせの根セロリと良くあっていた。

トリュフも嫌みにならない程度に効いていて程よいバランスで最高に美味しかった。

素直にいいなーと思ったし、また料理してみてもいいかなーと思ったけれど

あの真剣に料理を作る緊張感は今となってはつらいかなー

でもフォワグラ単体での勝負なら負けてないぞ。

そんな感じで負けたような勝ったような、でも十分おいしい料理に満足して

そのレストランを出ました。



  

2014年01月24日

ハギス


京都では、名の通ったスコッチバーの方からハギスを作ってくださいとのお話があった。

年末の事だし、また羊の旬って年明けから春までだからと、のんびりしていた。

ようやく年末に空っぽになった冷蔵庫も埋まり出したし、余裕も出てきたし

とハギスを作る事にした。

まずはレシピを探す。

今の時代だしスマホで検索するとレシピーは出てくるけれど、それでは味気ない。

なのでアイルランドの友人にメールをしてレシピーを探してもらう。

そのレシピーを元に配合を考え、北海道の茶路めん羊牧場の武藤さんに注文を出す。

この茶路めん羊牧場の羊はとっても入手困難な羊でなかなか分けてはもらえない。

でも10年以上の付き合いなので気持ちよく分けていただけるリンデンバームは幸せ者。

材料は、胃、肺、レバー、心臓、肩肉、

後すき焼きの時の固まりの脂でケンネ脂。

先ずは水洗い、その後それぞれが適当な柔らかさになるまで下茹でしてから

さらに水洗いで灰汁やぬめりをとる。

タマネギを刻みソテー。オートミールをから煎りしてからタマネギと合わして

ブイヨンを加えそこに下処理した肉をミンチで挽き合わし、

塩とスパイスを加え腸に詰める。

先方からの注文では極力癖をなくして欲しいとの事だったので、かなり丁寧な下処理を

したけれど、元々の素材がいいのでかなりいい出来になっているはず。

しかし味見をしたけれど飲み込む事はできなかった。

ハギスのフランス版のアンドゥィエットも大概きついけれど羊の内蔵は

さすがにそれを凌駕するものがある。

そのお店ではスコッチをかけてお客さんに供すらしい。

うーん。 勉強させていただきました。


  

2013年10月15日

信州サーモンのスモーク


まだまだ暑いけれど少しずつ秋らしくなり朝夕は寒いくらいになってきた。

そろそろスモークサーモンを作ろうかと思っていたら、魚屋さんから電話があり

いつも使っているタスマニアサーモンよりあっさりとした透明感のある信州サーモンが入ったので

是非共試してくださいとお願いされた。

サーモンと言えばノルウェイサーモンが脂がのって美味しいという人も多いけれど

スモークサーモンにすると脂がきつい感じがするので、

僕はさっぱりとしているタスマニアサーモンを使っていた。

でも最近は小振りのものが入らず脂がのり、きつかったので魚屋さんにいろいろと相談していた。

電話で信州サーモンと言われたけれどサーモンと信州が繋がらず聞き違いかと思ったけれど

何と信州で養殖しているらしい。

何でも長野の水産試験場が開発したらしく食べてみるとあっさりとしていて自然な甘みを感じる美味しいサーモン。

まず塩漬けしてから水分を軽く抜きユーックリと煙りをあてスモークの香りをつける。

折角だから知人にいただいて温存していた某洋酒メーカーのウィスキーのオーク樽のチップを使ってみる。

ユーックリとユーックリと二日に分けて煙をかける。

サーモン自体があっさりしているからクリアな味をめざし薄ーい煙を重ねる感じで。

今朝に仕上がったけれど一晩寝かし味を落ち着かせてから明日試食。

上手にできているといいけれど。

うまく行けば今年のスモークサーモンこれで行きます。

もう少しお待ちください。



  

2013年10月03日

ウサギのテリーヌ



ウサギのテリーヌのオーダーが入ったのでウサギをとる。

当然丸ごとくるから骨を抜いて肉を分けていく。

豚をさばくのも牛をさばくのも、カエルをさばくのも地球上の生物であれば大体同じ。

だから技術的にはそんなに難しいものではないけれど、細かい分めんどくさい。

大きい牛をさばくのもウサギをさばくのも手間は同じ。

でも仕事だから面倒とか言ってはいられないので、地味にさばく。

まず、おなかの方からさばく。

アバラの部分にナイフを当ててアバラを開く。

そしてレバーと腎臓を取り出す。

次にヒレ肉をえぐるように骨から外す。

で、ヒックリ返してに写真のようなこんなプリティなお尻にナイフを入れて引きはがすようにもも肉を外し

腕を同様に外してロースの部分を外して終わり。

時間で言えばトータルで6分くらい。

でもここからが細かい作業。

骨を外して筋を引き、肉を部位ごとに別けテリーヌの模様だしにする大きな固まりの肉と

ミンチにしてベースにする部分に分けてからスパイスと酒、塩でつけ込む。

ここまでで20分。

でもまだまだテリーヌになるのには手間も時間もかかる。

さーあと4羽。

がーんばろっと!




  

2013年06月21日

オレンジとアニス風味のソーセージ


 
パン屋さんと話していて夏向けのソーセージはないかという話になった。

今まではチューリンガ―ソーセージを勧めていたんだけれど

他のものをトリクエストがあったので考えてみる。

スタッフに任せてみるとスタッフは「大葉のソーセージはどうですか」というので任してみると

見た目的にはOKだけど食べてみると何か弱い。

何が弱いかと言うと、美味しいけれど何かがないし、何も訴えてこない。

一応食べてもらうと同じ様な印象なのか言いにくそうに、何か違うという意見。

で、更に考える。

イタリア風のフェンネルのソーセージはどうかと聞くと他のものはないかと聞かれた。

そこで目に留まったのがそこのパン屋さんのオレンジ風味のクロワッサン。

オレンジ風味のソーセージってあったよなーと思いそれを伝えていると

アニスを入れたらいいんじゃないかと思いついた。

それが一週間前でしばらくほったらかしておいて頭の中で熟成するのを待った。

そして今日。いくつかのソーセージを引っ張り出し

オレンジに合いそうなソーセージを探して、いくつかのパターンで試してみる。

たちまち、こいつに合わすと良さそうだというのが見つかり

アニスを加えてみるとバッチリ決まる。

大体こんなもんでいいかと言う分量が一発で決まって大満足。

ソーセージ屋さんでは作れないし、コックさんにも作れないソーセージ。

うちのオリジナルソーセージ、店頭に出してもいいだろうか。

爽やかなオレンジとアニスの甘ーい香りが心地よく噛みしめると更にアニスの種が

はじけアニスの香りが二段ロケットではじける画期的なソーセージです。

売れるかな。


  

2013年04月30日

低温調理のコーンビーフ



今パテアンクルートがすごい勢いで売れている。

連休と連休のこの合間に作り貯めをしなくてはと、更にひとがんばり。

でも、うちのお勧め商品はテリーヌもあるしソーセージもある。

それぞれ元コックさんが作っているからそれぞれに、普通のソーセージ屋さんにない工夫が一杯。

コーンビーフもその一つで、ドイツのレシピーを見ても加熱する温度には触れていない。

でも加熱温度は調理する事には関係がない訳ではないはず。

そんな考え方でリンデンバームでは低温で調理している。

調理時間は通常の何倍もかかるけれど仕上がった製品を食べてみるとそんな事はどうでも良くなる。

少し想像してもらったらよくわかると思うけれど

グツグツと強火で煮て繊維が堅くしまり旨みも煮汁に逃げたバサバサのコーンビーフ。

超弱火でトロトロと煮た繊維の柔らかで旨みが詰まったシットリトしたコーンビーフ。

答えは簡単。



うちのコーンビーフは、他にもたくさんの工夫がギュウッと詰まっています。

ドイツのコンテスト基準ではダメだけど、すっごく美味しいコンビーフ。

これもかなりの自信作なんだけどな。  

2013年04月26日

フランスのミートパイ



テレビの影響って恐ろしい。

このブログのアクセスが普段の10倍くらいになって、驚きのランキングになっていた。

すごいなーテレビ。

此処で有頂天にならずに更にたたみかけて新製品を出してみると言うのはどうだろう。

パイの延長でフランスのミートパイをいくつかやったら面白そう。

でも今から夏だし、微妙かも知れない。

でも秋から出すとしても今から準備しておいて丁度いいくらいかも知れないし、どうだろう。

いろんなパイ料理をお客さんに提案出来たらホントに楽しそう。

いくつかの案があるので夏の間の宿題として試作してみます。

楽しみにしていてください。

取りあえずはお客さんに待たせる事なく人気のパテアンクルートを作ります。



  

2013年04月23日

ポトフのテリーヌ仕立て



テレビの放映が先ほど終わった。

思っていた感じの番組構成ではなく、なんやわからんなーと言う感じではあったけれど

まぁ、あれはあれでありなんだろうな。そんな感じ。

やはり内容はともかく京都をテーマにしたところが評価が良かった。

それで行くなら、どうしてうちが取り上げてもらったのかとも思うけれど

アーやって取り上げてもらえるのはとっても有難いことではある。

ありがたや、ありがたや。

明日の営業がコワいなー。同業の先輩から健闘祈るというメールが入っていた。

そこはどっちの料理ショーとかよく出ているところだから経験あるから心配してくれているけれど

うちはどうなんだろう。


それはともかく今日は特注でポトフのテリーヌを作った。

テリーヌと言うよりゼリー寄せのカテゴリーじゃないかと思うんだけどテリーヌ。

パテじゃなくテリーヌ。

で実際はポトフじゃなくポテなんだけどそんな事を言ってもわかる人は数少ないだろうし

ポトフのテリーヌになる。

作り方はふつーうにポトフを作る。

それをゼリーで固めるだけ。

でも野菜と肉の火の通し方を丁寧にしとかないとダメなので気は使う。

ポロネギとニンジンはとろけるようにでもしっかりと形は残るように

チキンはあらかじめ塩漬して味をしっかりさせて軽く火を通して堅くなり過ぎないように。

ブタのすね肉はしっかり火を通し切って柔らかく煮てそれらを固める。

ゼリーも柔らかいと切れないし堅いと美味しくないし。

結構めんどーだけど出来上がりを切ってみて試食してみると

どんなもんだいヘヘッって感じで一気に気分は良くなる。

こんな時は職人冥利に尽きますね。

明日もがんばっろって気になる。

明日は大変そう。ホントにがんばろー

  

2013年04月08日

プティサレとレンズ豆のテリーヌ



いつもテリーヌを頼んでくれるレストランからいつもと違うのをと言うリクエストがあった。

そりゃーいつも同じだと面白くないだろうし、作っている僕も楽しくない。

そんなリクエストなら大歓迎。

まずは、スネ肉の塩漬けとレンズ豆で最近のビストロの定番料理のプティサレとレンズ豆の煮込みを作り

冷えた時の事を考え味を調整する。

ゼラチンを加えテリーヌ型に流し入れ出来上がり。

一旦冷やして固めてから型から外す。

センターに入れたはずのソーセージが少し浮いてオフセンターになっているけれど

味は濃さも塩分もバッチリ丁度。

まぁこう見えても一応ベテランだから経験値である程度はこなす事も出来る。

マアマアの仕上がり。

僕は満足したけれど先方のお客さんは満足してくれるだろうか。

スタッフに味見をしてもらい商品化を話し合ったけれど

難しそうと言う事でうちの店頭には並びません。

残念ながら。

  

2013年03月10日

春のさくらソーセージ明日から発売



春になったかと思ったら今朝は急に冷え込んだりして季節の変わり目の変な天気。

三寒四温って言うけれど最近は異常気象でそんな規則性も薄れている。

でも確実に春は来ている。

梅も咲いているし水仙も満開。

桜の蕾も堅いながらも少しずつ大きくなってきている。

もうすぐ春。

と言う訳で春を先取りのさくらソーセージ。

春の人気ソーセージ。

桜の香りがほのかに香る。

ホンワリと香る桜の香り。ソーセージ生地に見える緑の桜の葉。

そしてピンクの桜の花。

春一杯のソーセージ。

明日から発売です。