!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd"> リンデンバームのキッチンから:2011年07月 

京つう

グルメ・スイーツ・お酒  |洛中

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Posted by 京つう運営事務局 at

2011年07月31日

リエットドポール



この夏は何故か忙しくって仕事が貯まってしまう。

スタッフに仕込みリストを渡されたらなんと13種類。細かく言うと16種類。

これを週末の金曜の夕方から土日の三日間で作らなくてはいけない。

まず金曜の夜に段取りと簡単な仕込み。

土曜日にウインナー、鮎のリエット、ジャンボンペルシエ、テットドポールフロマージュ。

日曜は朝6時からチョリソー、シュラードミンガー、粗挽きソーセージ、ローズマリーソーセージ

ソーシスアライユ、リエットドポール、チューリンガ―、ツゴイナー

そしてアウフシュニッツを4種類。

なんとか12時過ぎに作り終わりヤレヤレ。

集中して作れたからか、アウフシュニッツとポークのリエットが特に出来が良かった。

いつものレシピーでいつものように作っているだけなんだけどチェックポイントが

以前よりたくさんになったからか。

ポークのリエットなんか今回のは肉の繊維が程良く柔らかくほぐれ、脂の乳化加減も良くって

塩加減も絶妙。いつもこのレベルを維持できるようになりたいと切実に思ってしまった。

  

2011年07月28日

波 バージニアウルフ



何週間か前に知人と話していたら、どんな経緯かバージニアウルフの波を読んだかって言う話になった。

そういえば中学生くらいに読んだ記憶がある。内容はすっかり忘れてしまったけど。

古本屋の前を通ったらバージニアウルフの波があった。

読めって言う事かと買ってしまった。

どんなだったか本を開き読んでいく。昔読んだ時は集中力も読解力もあったけど今はシンドイ。

帯のコメントを読んでみると対位法を使ってストーリーが進んでいくらしい。

フーン対位法ってバッハとかのクラッシックだけかと思っていたら小説でもあるんや。

そういえば印象派って絵だけじゃなくドビュッシーなんかも印象派だし、

古典派やロマン派って言うのもある。

それだったら料理やソーセージでも対位法や印象派なんかあるのかな。

印象派のソーセージは味がボケてそうな感じだし

古典派なんていうと古臭い感じがする。

何派がいいのかなーと考えていたらナンシー派なんかどうだろう。

ナンシー派だったらアールヌーヴォーだからソーセージの優雅な曲線(そうかな?)にピッタリだし

僕がいたのもナンシーのあるロレーヌだし。

ロレーヌはキッシュやマカロン、ビッテル水で有名だし、いいんじゃないかな。

と言う訳でナンシー派のソーセージ、シャルキュトリ―を目指そおっかな。

話はそれたけれどバージニアウルフの波は少しめんどくさいけれど

とってもきれいな小説です。対位法で作られたバッハみたいに。

翻訳が古いからか文章から須賀敦子みたいな透明感は感じないけれど。

でも、だからと言ってサリンジャーのライ麦畑みたいに

新訳が出ても、何か面白くもなさそうだけど。


  

Posted by jos at 22:52Comments(1)

2011年07月26日

今回のペプシ



コンビニに行くとペプシの新作を見つけた。

前回はモンブラン味のペプシだったけどナカナカの意外性と味のまとまりの良さに

さすがのサントリーと思った。

今回のはカリビアンゴールドってなっている。

カリビアンってどんなんだろう?オランダにいた時はカリビアンレストランに何回か

行ったけれどカリビアンってあんまり印象がない。

カリビアンテイストのソーダ。期待を膨らませ飲んでみたら

想像していたほどでもなく普通と言えば普通の味で少しがっかり。

何処がカリビアンなんだろう。

サントリーさん何処がカリビアンなんでしょう?  

Posted by jos at 21:27Comments(1)

2011年07月23日

羊のタジン



子羊の端肉がたくさん出てきた。

メルゲーズソーセージの在庫はたくさんあるので仕方ないのでまかないに落とす。

夏だからカレーかなと言う事でカレーを作りだす。

子羊のカレーだから何となくヒヨコ豆を入れる事にして

まず玉ねぎとニンニクを炒め冷蔵庫の奥にあった大根半分を切って炒める。

そこに子羊を加え更に炒め、フランスで買った怪しいアラブのスパイスを加え

ハムを茹でたブイヨンとトマトの水煮を加え味を調え出来上がり。

カレーだからご飯にかけて食べていたら、なんとなくご飯よりクスクスの方が合う気がしてきた。

スタッフにそれを話してみるとスタッフもそう思うらしい。

考えてみるとこれはカレーじゃなくってタジンに近い事に気がついた。

寺町のレストランでは夏にチキンとレモンのコンフィのタジンとか羊のタジンを良く出していた。

だからか習慣って怖いもんで、まずはじめの料理の構想の時点からタジンだった。

ほんの3,4年前まではタジンって言う料理の存在なんて多分誰も知らんかったのに

今ではほとんどの人が知っている。

でもタジン鍋がポピュラーなだけで料理のタジンはまだまだ一般的ではない。

くいしんぼうの会の小山さんが頑張って世界の料理を頑張って広めているけど

そんな感じで何かのブームで今マイナーな料理がメジャーになったりするのかなー

日本ってすごいなー  

Posted by jos at 22:26Comments(0)まかない

2011年07月18日

お中元



ヤレヤレでようやくお中元も落ち着きだした。

宅急便の担当さんとお中元のピークの話をしたら

昔は7月の第二日曜にデパートに買いに行くというのが普通だったらしい。

でも今の現実は違っていて大分遅くなってはいるらしい。

地方のソーセージ屋さんと話をしたら八月に入ってからも

お中元はあるからお盆までが忙しいのが続くと言っていた。

そんなもんかなー でも確かにいつも注文を受ける知人からは、まだだしどうなんだろう。

精神的に先が見えないとツライ。

京丹波町の肉屋さんが来店して肉やソーセージ、ハムの話をしていたらそこの肉屋さんが作っている

豚を安価で分けてくれはる事になった。

その肉屋さんは丹波牛の牧場も持ってはって丹波の食材を広めていきたいらしい。

その豚肉でソーセージ、ハムを作るとどうなるのか取りあえずやってみないとわからないけれど

良くはなっても悪くはならないだろうし、いい事なんだろうな。

お肉が変わると配合も若干は買えないといけないだろうし

お中元が落ち着いてもまだしばらくはノンビリ出来そうになさそう。

  

Posted by jos at 21:35Comments(0)ギフト

2011年07月12日

トリュフと地鶏のテリーヌ



七月に入り、おかげさまでお中元の注文がたくさん来てバタバタと忙しい毎日が続いている。

去年の今がヒマだった事を考えるととっても有難い事でお客さんに感謝!

追われて追われてお中元の仕事をこなして行っても、通常の店売りのテリーヌなんかも売れていて

スタッフからテリーヌを作れとリクエストが来る。

そんな時に業者さんがトリュフ安くしますから買ってくださいと売り込みが来たりする。

確かに今サマートリュフの季節だけどレストランはヒマなのか売れないらしい。

値段を聞くと負けてくれるとはいえ結構なお値段。

でも今月ならお中元も調子いいから多少は余裕があるからトリュフ位いいかっと

気が大きくなって買ってしまった。

魔がさすってこういう事なんだろうな。

まあ勢いで買ったとしてもしっかりと下処理をしておかないとダメなので

丁寧に砂を落としてマデラ酒と一緒に真空パックして加熱して置いておく。

何に使うか考えたけれど地鶏でテリーヌを作る事にした。

地鶏は大き目の味が濃くなりだした1.8キロの鶏を皮を破かないように気をつけ骨と身を外す。

ガラは少なめの水でブイヨンを取る。

身は同量の豚肉とミンチに挽き白ワインとマデラ酒で香り付けをして

マッシュルームと玉ねぎのみじん切りを炒め水分を飛ばしたデュクセルセーシュと

煮詰めたブイヨン(グラスドヴォライユ)を加え味を補強してトリュフの粗みじんを加える。

フランスでは3%のトリュフを入れればトリュフが入っている事を表示してもいいんだけど

たくさん買ったので強気で4%を入れた。   なんて太っ腹!

そして取っておいた鶏の一枚皮をテリーヌ型に貼り付け生地を詰め一晩寝かせ低温で焼く。

明日焼くけれどお店に出せるのは更に2日寝かせ味をなじませてからだから週末からか。

今回のも結構気合を入れ作ったから美味しいんじゃないかな。

こうご期待。  

2011年07月06日

サマーセイボリー



懇意にしている業者さんが安くするので買ってください。とウサギを持ってきた。

ホロホロ鳥のテリーヌも終わり次に何を作るか考えていたところだから丁度いいタイミング。

来たウサギを見ると足が競輪選手みたいにパンパン。聞くとハンガリーさんらしい。

そして値段を聞くと結構お高い。「そんなん使えへんわ―」て言うと

いつもの国産のウサギの値段に合わします。

という事でいつものより少しお高い値段で購入した。

国産もの寄りはあっさりしているような印象を受ける

どういう仕立て方をするか考える。夏だしあっさりと仕上げたい。

八百屋さんに電話をしてセイボリ―って香草を東京からひけるか聞いてみると

サマーセイボリーかと返ってきた。聞いてみると東京でも流通はしてないけれど

「京都で栽培しているところがあるから取っとくしー」と言われた。

すごいなー京都。セイボリーって香草を知っている人なんか少ないだろうし

そんなのを栽培しているのも驚く。

先日のハバネロなんかもそうだけど京都って色んな意味で懐が深い。

京野菜だけではないんですね。

それはそうとでウサギのテリーヌは、セイボリーって言う香草を軸に

すっきりとエッジの利いた香りを活かす為にお酒はシャルドネ種のワインでマセレして

ウサギの骨で取ったフォン(濃いブイヨン)とパンチェッタで旨みを補い作った。

キーンと冷えた白ワインかロゼにピッタリの仕上がり。

セイボリーってフレンチタイムをスモーキーにした感じのハーブだけど

コテビストロのコックさんと話をしていたら南仏ではレストランの裏にたくさん生えていたらしい。

ハーブってそんなもんですけどねー  

Posted by jos at 22:33Comments(0)料理素材

2011年07月04日

鮎のリエット




お客さんから鮎のリエットは、まだですか?と催促のリクエストをいただいた。

今まで作らなかったのは、鮎の味が今一つ乗ってこなかったから。

2週間前に作った時は独特の苦味が少なくって、

頼りなかったけど今日のは、苦みがクッと乗ってきた。

もう少しするとグーッと乗ってくるけど今くらいが万人向けかもしれない。

でも鮎のリエット自体がマニアックなもんだし

グーッと苦味が乗ってくるほうがいいのかな。  

2011年07月01日

バスク風ブーダン改良版


何年か前に買ったアメリカのグルメジャーナリストの本を読み返していたら

ブーダンについて書いてあるエッセイを見つけた。

そういえば遠い記憶で読んだ事を思い出す。

マカロンで有名なピエールエルメも一緒にそのジャーナリストと同じブーダンを味わって絶賛したらしい。

具体的なレシピーは書いていないけれど、

たくさん持っているレシピ―から近いものを探したら

なんとかなるかと読み続けたら最後の方に

バスク地方のとあるコックさんの名前が出てきた。

ジャーナリストはそのコックさんの本を2冊持っているらしいけれど

実際のレシピーは少し違うと書いていた。

そんなことは、良くある事でフランスの三ツ星のレストランの本に載っているレシピーを

そこで働いていたコックさんに聞いてみると

大概がそんな贅沢なレシピーで作った事はないってみんな言う。

それを補うのは経験と想像力。

でも実際にピエールエルメも絶賛したというブーダンのレシピーがのっている本が

買えるなら買った方が変に想像したり試行錯誤を繰り返すより時間の節約になる。

早速コンピューターを開きamazon,frで検索してみる。

すぐに見つかるけれど、どうも扱ってないみたいで値段がのっていない。

扱ってないなら仕方ない。

ダメ元で日本とドイツ、アメリカ、イギリスのamazonで探してもない。

諦めかけたその時、日本でも本の通販をしているのはamazonだけではない。

紀伊国屋もしていた。

それだったらフランスで良く見かける本屋で探してみたらどうか。

試してみたら即見つかった。

早速買って三日前に来たその本を見るとそれらしいレシピ―があった。

サーッと読んでみると何か違和感がある分量。

いくつか持っているブーダンバスケ―ズと比べてみると、何か変な部分が見つかる。

それを修正して作り易いレシピーに直し、今日作ってみる。

肉の量が多くって香草も複数入る。

玉ねぎの量なんかはそんなに多くなくって旨味は肉で作っている感じ。

スパイスも控えめでバスク独特の唐辛子ピメンデスプレットをメインとした味付け。

作っている最中はきれいに乳化していた。

そして、しっかりとした乳化を完成させてから

最後にピメンデスプレットを入れた瞬間から乳化が崩れてゆく

急いで腸に詰めていくけれど固形分が多くって詰めづらい。

なんとか苦労して詰め終わり茹であげる。

茹であがり加減が気になりすぐにでも切って味見をしたいところだけど

我慢して充分冷めたのを確認して試食。

いつものブーダンより肉が多くってしっかりとした食感。

味はあっさりしているけれどコクがある。

後口にピメンデスプレットの香りと辛みが爽やか。

なかなかに美味しい。ブーダンファンの方、是非お試しください。