!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd"> リンデンバームのキッチンから:2012年05月 

京つう

グルメ・スイーツ・お酒  |洛中

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Posted by 京つう運営事務局 at

2012年05月28日

ポークのポットロースト南仏風



昨日はモナコグランプリでマークウェバーが優勝した。

もうF1は世間では人気がないみたいで夜中のBSでひっそりとやっている。

モナコ以外のレースは見たり見なかったりだけどモナコは特別。

F1レースの中でも本当にモナコは特別らしいけれど、それはそれで僕の中では色んな意味でモナコは特別。

だから多少眠カっても無理をしてみていた。

お陰で少々睡眠不足気味で今日のしんどかった。

でもお客さんのオーダーはこなさなくてはいけないから大変。

お誕生日のお客さんからローストビーフの注文が入った。

詳しく聞いてみるととくにローストビーフでなくっていいみたい。

それだったらとポークのポットローストをお勧めした。

早い目に注文をくれはったら子羊とかも出来たんだけど仕方ない。

まずは豚肉の肩肉の部分をトリミングして軽く塩コショウをしてしばらく味を馴染ませたのち

薄く切ったベーコンで巻きタコ糸で形を調える。

ストウブの鍋に脂をひき豚肉を色づける。

一旦肉を取り出し潰したニンニクを炒め香りが出たら玉ねぎとニンジンを加えソテー。

そこに肉を戻して白ワインを注ぎ軽く煮詰めたらトマトピュレとトマトのコンカッセ(粗切り)を加え

沸かしてから蓋をして150度のオーブンに30分入れる。

一旦取り出し肉をひっくり返し更にに30分オーブンに。

その間に赤黄ピーマン、ズッキーニ、ナスビ、を大きく切りオリーブ油で炒めておき鍋に加え

味がなじむまで煮込んで出来上がり。

ポットローストはヨーロッパの家庭料理の基本みたいな料理だからフランスだけじゃなくイギリスでも

オランダでも良くするみたい。なんてったってオーブンに突っ込んで途中途中で味を足したり

していると出来上がるから簡単でいい。

見た目もごちそう感タップリだしパーティなんかにピッタリ。

端っこを役得として味見してみたけれど豚肩ロースのコクと夏野菜がトマトの酸味でまとまって

とっても美味しい。冷えた白ワインにピッタリ。  

Posted by jos at 23:02Comments(0)

2012年05月26日

ムサカ



ゴールデンウィークが明けてからしばらくはバタバタしたけれど、ようやく落ち着いてきた。

時間が出来て余裕が出来るという事は、いい事もあるけれど悪い事もあって

ついついネットとか見ていたりすると余計な買い物をしたりする。

先日もフランスからシャルキュトリー関連の本をまた五冊買ったら

スタッフに見つかりツィートされたりもした。なんて目ざといんだろう。

でも本を読んでお勉強する事も大切だからせいぜい頑張って新しい商品を考える。

でもナカナカそんなにうまく見つかるはずもなく現実逃避をして料理の本を読んでみたりする。

と、テイクアウト用のメニューが見つかったりもする。

レストランの時に夏のメニューとして作っていたムサカ。

レストランでは子羊で作っていたけれど今は豚肉がたくさんあるので豚肉で作ってみる。

まず豚肉の脂身の少ないところを13mmのミンチにかける。

これをシャルキュトリ的に言うとヌメロトレ―ズのプラックでアショワ―ルにかける。となる。

こんな事を一人でブツブツと言いながら自分で雰囲気を出したりする。アホみたいだけど。

そして玉ねぎとニンニクをみじん切りにする。ナスは斜めに8mm位にスライス。

まずフライパンに油をひかずナスビを並べ焼く。

なすの表面に水分が浮いてきたら軽く塩を振り返してから

しばらく焼き火が通ったのを確認してからオリーブ油を少しまわしかける。

こうするとナスが油を必要以上吸わないのでベタッとしない。

次にグラタンソース。ヨーグルトに卵と塩、胡椒を加えまぜる。

そして肉とトマトのソース。

鍋にオリーブ油を少し入れニンニクを加え香りが出るのを待ちオニオンを加える。

豚肉を加え軽くソテーしたら塩、胡椒、シナモンで調味して赤ワインを注ぐ。

豚肉から水分が出てくるのでそれをしっかりと煮詰める。ここでしっかり煮詰めると味がボケない。

煮詰めすぎると肉がバサバサになるのでホドホドにしてトマトを加える。

冬だとトマトを加えてからしっかり煮るんだけど夏だからフレッシュな味にしたいのでサラッと煮上げる。

グラタン皿に油を塗りまず肉とトマトのソースを少しひろげナスビを敷き詰める。

そしてまた肉のソース。その上にグラタンソースを上掛けしてチーズを少しかけオーブンに。

僕はホテルの時なんかもムサカを作った事があったけれどなんか腑に落ちなかった。

何が腑に落ちないかと言うとトルコやギリシャでホワイトソースなんか作るのかなーと!

で、ギリシャに行った時にアテネのレストランを何軒か食べ歩いたがやはりホワイトソースだった。

でもミコノスの地元民が行くようなレストランではヨーグルトのソースだった。

きっとこれが本当なんだと帰ってからいくつかのレシピーを探したらこのレシピーが見つかった。

きっとアテネなんかは観光地だからアメリカナイズされたレシピーになってるんだろう。

ホワイトソースのムサカは重くって好きじゃないけれど

このヨーグルトのムサカなら酸味が利いていて夏にも爽やかで結構いける。

様子を見て夏のレギュラーにしてみてもいいかも。
  

Posted by jos at 21:40Comments(0)トレトゥール

2012年05月25日

富士宮焼きそば



今日のまかないは富士宮焼そば!

このところのB級グルメブームで結構有名でスーパーなんかでも見かける事も多い。

でも地元のスーパーで買った地元ブランドの富士宮焼そばだから本格的。

気合を入れて作るけれども、レストランをしていた時のトラウマがよみがえる。

アルバイトに富士宮出身の女の子がいて夏休み明けにお土産として富士宮焼そばを買ってきてくれた。

それをまかないで作って食べていた時、その子がポソッと呟いた。

「こんなの富士宮焼そばじゃない・・・・・・」

普段とっても無口な静かな女の子の口から出ただけにその時いたコックさん僕を含めて3人に衝撃が走った。

どうして、どこがアカンのと聞いても無口な子だから「いいです」を繰り返すだけで何も言わない。

そのまま何処がダメなのかはわからないまま今日に至った。

しかし今回は富士市のソーセージ屋のパートさんに教わった通りに作ってみる。

まずはキャベツを細い目に切り豚肉と炒める。

途中で肉かすを加え更に炒め麺を加え少し水を加え麺を蒸らす。

そしてソース(地元ブランドの専用ソース)を回しかけ

イワシの削り粉を振りかけ炒めて出来上がり。

結構濃い味のところに削り粉が麺にからんで少しモソッとした食感。

麺以外は後2回分残っているけれど専用の麺がないから次回からは

ナンチャッテ富士宮焼そばになるけれど仕方ない。

明日は名古屋名物あんかけスパゲティです。

うらやましいでしょ。

そうでもないっか。



  

Posted by jos at 20:38Comments(0)まかない

2012年05月23日

産地直送 生桜エビのリゾット



昨日は用事で箱根のソーセージ屋さんに行ってきた。

途中富士市のソーセージ屋さんに寄って行ったけれど

今話題の新東名を通って行ったら普段より30分ほど早くつきそうになったので

1つ前のインターで降りたらミカン畑の中を走って国道に出た。

よく見るとミカンに白い花が咲いている。もしやと車の窓を開けると風と共にミカンの花の香りがした。

と同時に昔、五月のスペインを旅した時の記憶や

徳島の山あいのスダチ畑の自転車レースなんかを思い出した。

記憶と香りの関係ってよく言われるけれどとっても密接なもんだと思う。

その後用事を済まし帰りしなスタッフのお土産用にと名物の富士宮焼きそばを買いにスーパーに行った。

土産物屋で買うより地元のスーパーで買う方が美味しいに決まっている。

目当ての焼きそばを買って鮮魚売り場に行くとなんと生食用のサクラエビが売っている。

流石にサクラエビの水揚げで有名な由比。で当然買うに決まっている。

コンビニで氷を買ってクーラーバッグに詰めてしっかりと持って帰った。



富士宮焼そばは、明日食べる事にして当然今日は生サクラエビを食べる。

どう料理するか。ポン酢なんかは簡単に思いつくけれどありきたりだし繊細な味を殺してしまいそう。

オリーブオイルとレモンジュースも同じ結果になりそう。

スタッフと話しているとゴマ油が美味しそうと言う。

それならレモン風味のオリーブ油で試してみるとバッチリ。

このラインで料理を考える。

パスタは細い目のバミセリがあれば冷たいパスタを作れるけれど、あいにく今あるのは17mmの太い目。

それならリゾットをシンプルに仕立て桜エビに余熱で火が通るようにしたら

半生でもっとサクラエビの優しい味わいが膨らむのではと早速料理してみた。

そして出来上がったリゾットに生サクラエビをタップリ載せてイギリスのマルドンソルトをサッと振る。

マルドンソルトは四角錘の結晶状態で薄いフレーク状になっている。

だから溶けていないとパリパリとした食感があるし、溶けても一気に溶けないので

溶けているところと溶けていないところで味わいにコントラストが出来て食べ飽きない。

そして2杯目のお代りはゴマ油で食べる。ついつい醤油をかけたくなるけれどそれをしてしまうと

醤油の味が勝つからやっぱりマルドンソルトで。少し黒胡椒を挽いてみる。

味がピリッとしまっていい感じ。

でも個人的にはレモンオイルの方が好きかな。

もしあればベルガモット風味のオイルの方がもっと複雑で美味しそう

あー昼っぱらからこんな贅沢をしていいんだろうか。





  

Posted by jos at 21:25Comments(2)まかない

2012年05月20日

無添加ウインナー



テリーヌ地獄はもう終わるかと思っていたら別口の注文が入って一週間の延長となった。

ようやく終わると思っていたのに。

気持ちを取り直し無添加ウインナーを作る。

無添加ソーセージはある程度の技術を持ったソーセージ屋さんなら大概作れるけれど

みんなは余り作りたがらない。どうしてかって言うと美味しくないからと言う。

こういう話をし始めると、とっても話は複雑になる。

添加物は有害か無害かって話に発展するし添加物を悪としている人と話をしても不毛な話になる。

それじゃ添加物は無害かって話になると全ての食品は有害って事にもなる。

醤油を1リットル飲めば人は死ねるし、砂糖や塩分を毎日タップリ摂取すれば必ず病気になる。

でもそんな話をしても余り意味があるようには思わない。

僕はただ体質や色んな理由でソーセージが食べられない子供の為に無添加ウインナーを作っている。

通常のウインナーと比べると何か物足らない。食感もボソボソとしている。

でも無添加なら食べられるという子供がいるなら作らない理由はない。

それはそれで喜んでもらえるからとってもやり甲斐のある仕事ではある。

一時は無添加ソーセージ、ハムを作るお店にもいたからある一定のクオリティは

保っていると思うけれど興味があるなら試してください。

絹挽きタイプのウインナーと粗挽きタイプのブラートブルスト(ニュルンベルガー)と

2種用意しています。

  

2012年05月18日

スイスのシュピーツ



何気なくテレビを見ていたら世界の車窓からが映っていた。

何かとっても見た事のある懐かしい風景。

しばらく見ていると駅名が映った。

スイスのシュピーツ!


今から四半世紀前(もうそんなになるんだ)スイスのホテルに一年契約で修行に行った。

当時はまずスイスに行きスイスで働きながらフランスのレストランにコンタクトをとり

フランスに入るって言うのが定番だったからだけど。

まだ建設途中の東京ディズニーランドを横目に見ながら成田からスイスエアーで飛び立った。

南回りで中東の国でトランジットしてチューリッヒのクローテン空港に降り立つ。

そこで勤務先までのチケットを渡され4度の乗り換えをして列車で行く。

2度の乗り換えはなんとかこなしたが三度目の乗り換えでトラブルが起きる。

ホームを探しても見つからず駅員に乗り換えのホームを聞くと端のホームを指差した。

ホームを見るとゆっくりと列車が走りだした。

仕方がないので大きな2つのスーツケースと大きなリュックを持ち(なんたって一年分の荷物)を持ち

駅の外へ出てカフェでコーヒーを飲む。

気持ちを落ち着けたところで駅周りを散歩した。

しばらく歩くと目の前が広がり大きな山と湖が見えた。

とってもスイスらしい風景。改めてスイスに来たんだと思い知る。

その山はパウルクレーが良く題材にするニ―ダ―ホルンで

湖はスイスのカレンダーに必ず出てくるトゥーン湖。

初めての海外でのとっても心細いナーバスな心情の時に見た風景。忘れるはずがない。

シュピーツは乗り換えの街だからその後の1年間、何度も立ち寄った。

何度も見た風景だけどスイスで一番好きな風景。

もう15年位行っていないけれどテレビで見る限り何も変わっていない。

これからも変わらないんだろうな。



  

Posted by jos at 23:13Comments(0)

2012年05月17日

コチニールとメルゲーズ



今日もテリーヌとリエットを作った後はソーセージ。

ハバネロソーセージとメルゲーズを作った。

朝テレビを流していたらコチニール色素アレルギーのニュースをやっていた。

フランスのメルゲーズはとっても赤い。

ソーセージも結構赤っくってストラスブルグソーセージは

コチニール色素を溶かしこんだお湯でゆでて色をつけるし、

廉価バージョンのトゥルーズソーセージは色素を水にとかしこんでソーセージはに色をつける。

メルゲーズも赤く染まっていて、食欲がわくかって言うと微妙な感じがする。

うちのお客さんと話をしているとフランスのメルゲーズは赤いですよねって言われる事が度々ある。

そうなんですねー確かに僕も赤い色の方が雰囲気がでるからそうしたいんだけど

コチニール色素で肉を染めるって言うのがとっても抵抗があってリンデンでは自然な色で出している。

食べるとフランスと同じレシピーで作っているから同じ味のはずなんだけど。

お店を始めた
当初と比べると少しレシピーも手直ししたしお客さんも食べ慣れてきたのか

結構売れる人気商品となってきた。

アリッサとセットで買うお客さんもいたりして除々に定着してきたんだとシミジミとしたりもする。

少し色は悪いけれど美味しいですよ。  

2012年05月16日

イノシシソーセージ



猟師から電話があり今からイノシシを持って行くけどいいですか?と聞かれた。

仕込みが詰っているから無理といえば無理だけど、なんとかするしかない。

取りあえず冷蔵庫が空くまで待ってもらい空き次第持ってきてもらう。

春の害獣駆除でとれたイノシシだから筍や新芽なんかをタップリと食べていて

旨みはのっていそう。

一昨年から何回かイノシシとシカのソーセージを作ったけれど

イノシシは東欧風かハンガリー風に落ち着いてきた。

今回は夏のBBQにピッタリなハンガリー風の焼きソーセージにする。

スモークパプリカを利かしているからコクのあるイノシシにピッタリ。

まずイノシシの肉から筋をとり肉を小分けにする。

春のイノシシは脂分が少し不足しているから豚バラの美味しい甘い脂をタップリと補う。

そしてスモークパプリカをベースにしたオリジナルスパイスを調合して

太い目の腸に詰めて出来上がり。

当分涼しくなるまではイノシシの入荷はないのでイノシシ好きの方はお早めにどうぞ。

  

2012年05月14日

本日のまかないはタブレ



やっぱりバタバタと忙しくしている。

気が付いたら3時前で昼ごはんに時間は、とっくに過ぎている。

このままでいるとお腹がすいたスタッフがイライラとするだろう。

それはとっても危険な事なので急いで昼ごはんを作る。

何を作るかをまず考える。パスタならまずお湯を沸かしてパスタを茹でなければいけない。

最低でも20分はかかりそう。

10分で何か作れるものは何かないか。

そうそうタブレなら10分で充分作れそう。

3人分のタブレなら一人分当たり60gのクスクスでいいから1カップ分のお湯を沸かし

クスクスを戻す。此処までで5分。

その間に豚肉をスライスしてエルブドプロバンサルを振りかけ味をなじませる。

セロリ、キュウリ、ラディッシュ、パプリカ、トマト、パセリ、ミントを粗く刻む。

戻したクスクスに合わしてワインビネガー、レモンジュースとオリーブ油、塩、胡椒で味を調える。

メルゲーズソーセージをフライパンで焼き始めあらかた火が通ったら

味を馴染ませた豚肉をソテーしてお皿に盛りつける。

13分でプロバンス風ポークのパイヤッソン、タブレ添えの出来上がり。

夏にピッタリの一皿。

フランス人はクスクスやタブレは大好きだから洗面器一杯のタブレぐらいなら簡単に食べる。

実際フランスの調理ボールは洗面器みたいだし、僕の同僚のレミーはかるく平らげていた。

とってもヘルシーだからと食べていたけど、あの量はヘルシーではない。

彼は普段あまり食べない人だったけど今彼の体型はどうなっているんだろう。

タブレを作るくらいで色んな事を思い出してしまう。

  

Posted by jos at 22:00Comments(1)まかない

2012年05月10日

青のりソーセージ 2



やっぱりテリーヌとリエットを作っている。

いつまでテリーヌを作り続けるんだろう。

切れたテリーヌ用の赤ワインを買いに酒屋さんに買い物に行く。

帰りに市場に寄ってみた。


奥の方を見てみると何やら緑の物体を見つけたぜぃー

後先考えずに買っちゃったぜぃー ワイルドだろぅー

店に帰ってスタッフに青のりを見せたら苦笑されちゃったぜぃ―

今回限りと釘刺されっちゃったぜぃー

前回の青のりに比べると季節も終わりになり成長しているのか何やら大きーぜぃ―。

天然物だから野生、すなわちワイルドだろー

同じ値段で量も多かったから前回よりもタップリ入れっちゃったぜぃー

更にワイルドだぜぃ

スタッフに釘刺されたから本当に今回限りだぜぃー  

2012年05月05日

テリーヌドグランメール



今日はテリーヌドグランメールを作った。

フランスのシャルキュトリー規範では、テリーヌドカンパ―ニュは豚だけで作るものとされている。

だから豚肉と豚レバーで作る事になる。

普通日本のレストランで出てくるテリーヌドカンパ―ニュはチキンレバーで作る。

そっちの方がレバーの癖が少ないから食べ易いしね。

でもシャルキュトリー規範で言うとチキンレバーで作った物はテリーヌドグランメールってなる。

まあ結局はカンパ―ニュの派生になるからカンパ―ニュでいいと思うけれど。

30年くらい前は日本にフレッシュのフォアグラはなかったし冷凍のもなかった。

でもコックさん達はフランスに憧れて少しでも本場のフランスに近い料理を作りたくって

チキンレバーを丁寧に下処理して丁寧に丁寧に調理していた。

そんな昔の調理方法でチキンレバーを下処理する。

その昔の調理法にのっとりチキンレバーをコニャックで香りつけして豚肉と合わし

後は通常のテリーヌを作るように作り仕上げる。

これなら年配の方でも食べ易いじゃないかと思うし又懐かしさを感じるんじゃないか。

だって作っている僕自身が試食をしたら懐かしく思うんだから。

カンパ―ニュ程もきつくないから甘口、辛口の白ワインはもちろん。

軽い赤ワインでも何にでも合うオールマイティなテリーヌ。

ひそかに自信の一品です。
  

2012年05月03日

タロッコオレンジのマーマレード



昨日も今日もやっぱりテリーヌとリエットを作る。

当然明日も明後日も次のテリーヌが待っている。

その間にソーセージもオーダーが入ってくる。いい加減あきてくる。

他の事をしたくなり、何か仕込みがないか冷蔵庫をチェックしてみると

うちのスタッフが業者さんにおねだり、僕は半ば恫喝してお安く買ったタロッコオレンジを発見。

英語で言えばブラッドオレンジ、フランスならオランジュサンギィーヌ。

気分転換にマーマレードを作る事にする。

日本ではあまり馴染みのない柑橘類。

切ってみると黒っぽい赤色が特徴。味は妙に濃い。

そしてこれは更に珍しい国産無農薬。だからマーマレードにピッタリ

まず皮をむき少し水を足して薄皮と種、実を30分炊く。

皮は薄く切り何度か水で煮こぼす。

実の方をザルで漉して皮を加えしばらく煮て皮が透き通ってきたら砂糖を三分の一加え

10分ほど煮る。皮が糖分を吸いこんでいるのを確認して残りの砂糖を加え

程良いとろみがつくまで煮込んで出来上がり。

味見をしてみると外国のオレンジキャンディの味がする。

あの独特の喉の奥に引っ掛かるような妙に濃い香りと甘さ。

今までは日本人と外人とのオレンジの味に対しての感じ方の違いかと思っていたけれど

そうではなくバレンシアオレンジとタロッコオレンジの風味の違いだった事に改めて気がついた。

でもタロッコオレンジを知っている人自体が少ないから多分このマーマレードは売れないんだろうな。

よそでタロッコオレンジのマーマレードなんか見た事もないし。

僕個人としては苦みの利いたのが好きだけど、こんなのもありと思うう。  

Posted by jos at 21:37Comments(0)料理素材

2012年05月01日

リエットドカナール



先月からズーッとテリーヌとリエットを作り続けている。

作っても作っても更に作っても作ってもオーダーが来る。

2か月前にテリーヌで悩んでいたけれど解決した途端に急に売れ出した。

それに連れてリエットも人気が出てきてやっぱり良く作るようになってきた。

本屋さんに行くとリエットの専門書なんかもあってレストランでも良く出てくるようになった。

だから世間的にも認識が上がってきているから売れるのかなー何年か前は誰も知らなかったのにね。

でも料理書の作り方なんかを見ていたりするとコックさん大変だなーと思ってしまったりもする。

もう少し親切にレシピーを書いてあげたらいいのになーと思う。

弱火でゆっくりと煮て煮上がったらスパテラ(しゃもじ)で潰す。って書いているけれど

丁寧に煮上げたらそんなに力を入れなくても簡単に繊維がほぐれるし

また繊維が長いほうが美味しい脂もジュもタップリ抱え込めて美味しいリエットになるのに。

フランスでは労働者階級の食べ物として少し低い立場のリエットだけど丁寧に作れば

それなりにフォアグラなんかにも張り合える美味しい食べ物でもあるはず。

なんだってそうだけどイワシでも鯛に張り合えるし

すね肉でもロースやひれ肉より美味しくもなる。

フランスでは立場は無いけれど日本で頑張れリエット。