2014年02月10日
フォアグラのテリーヌ

『ある人』の紹介で先日一週間程北海道の三ツ星レストランのコックさんがうちに研修にきた。
「うちになんか来ても仕方ないですよ」と言ったけれど、やっぱりそのコックさんは来てしまった。
で、知人の猟師さんのところで解体研修したり、軽井沢のソーセージ屋に行きサラミと生ハムの研修をして来た。
人に自分の知識を伝えるって言う事は自分の中の知識をもう一度見直すいい切っ掛けになるし
よく整理されてとっても勉強になった。
そして北海道のコックさんにも喜んでもらえてとってもいい一週間だった。
ちゃっかり接待という名目で美味しいものも食べれたし言う事なし。
そのコックさんを繋いでくれた『ある人』って言う方は、料理をしている人ではないけれど
ある意味で料理をしている人よりも料理に詳しく、僕たちの世代はその人が書いた記事や本で
料理を勉強させてもらったすごい人。
その人が京都の最近できたレストランを手放しでほめられていて、どの料理も緊張感に満ちていて
フォアグラなんかも絶妙の火入れだったと言われていた。
最近、食べログなんかで一般の人が同じように絶妙の火入れとか使うけれど
その日とが言う絶妙の火入れは明らかに絶妙に違いない。
その絶妙の火入れのフォアグラのテリーヌを食べるため
早速、レストランに予約を入れると、さすがのニッパチ(2月、8月)すぐ予約がとれたので行ってみた。
料理は約8000円のコース一本。
前菜2品、スープ、魚、鴨料理、デザートが2品で「ある人」が言うようにとても洗練されていた。
魚料理のアメリカンソースはエビの頭のほのかな苦みが効いていて特に旨味を強調する事なく
ありがちなべったりとした甘みもなかったし「あーこういう構築のアメリカンソースっていいなー」
と素直に感心した。
そして問題のフォアグラは鴨のフォアグラであまり味付けをしないナチュールなタイプ。
火の入れ方は低温でじんわりと加熱して余熱でミキュイより少し高めの火の入れ方。
少し苦みが残っていて付け合わせの根セロリと良くあっていた。
トリュフも嫌みにならない程度に効いていて程よいバランスで最高に美味しかった。
素直にいいなーと思ったし、また料理してみてもいいかなーと思ったけれど
あの真剣に料理を作る緊張感は今となってはつらいかなー
でもフォワグラ単体での勝負なら負けてないぞ。
そんな感じで負けたような勝ったような、でも十分おいしい料理に満足して
そのレストランを出ました。