スイスのシュピーツ
何気なくテレビを見ていたら世界の車窓からが映っていた。
何かとっても見た事のある懐かしい風景。
しばらく見ていると駅名が映った。
スイスのシュピーツ!
今から四半世紀前(もうそんなになるんだ)スイスのホテルに一年契約で修行に行った。
当時はまずスイスに行きスイスで働きながらフランスのレストランにコンタクトをとり
フランスに入るって言うのが定番だったからだけど。
まだ建設途中の東京ディズニーランドを横目に見ながら成田からスイスエアーで飛び立った。
南回りで中東の国でトランジットしてチューリッヒのクローテン空港に降り立つ。
そこで勤務先までのチケットを渡され4度の乗り換えをして列車で行く。
2度の乗り換えはなんとかこなしたが三度目の乗り換えでトラブルが起きる。
ホームを探しても見つからず駅員に乗り換えのホームを聞くと端のホームを指差した。
ホームを見るとゆっくりと列車が走りだした。
仕方がないので大きな2つのスーツケースと大きなリュックを持ち(なんたって一年分の荷物)を持ち
駅の外へ出てカフェでコーヒーを飲む。
気持ちを落ち着けたところで駅周りを散歩した。
しばらく歩くと目の前が広がり大きな山と湖が見えた。
とってもスイスらしい風景。改めてスイスに来たんだと思い知る。
その山はパウルクレーが良く題材にするニ―ダ―ホルンで
湖はスイスのカレンダーに必ず出てくるトゥーン湖。
初めての海外でのとっても心細いナーバスな心情の時に見た風景。忘れるはずがない。
シュピーツは乗り換えの街だからその後の1年間、何度も立ち寄った。
何度も見た風景だけどスイスで一番好きな風景。
もう15年位行っていないけれどテレビで見る限り何も変わっていない。
これからも変わらないんだろうな。